独り言シーズン5


by hisaom5
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「生命とは何か」劔 邦夫

生物とは何か―我々はエネルギーの流れの中で生きている

劔 邦夫 / PHPパブリッシング



講義で「リシン」について調べることがあって、リシンはアミノ酸のLysineと先日アメリカの大統領に送りつけられた猛毒Risinがあるのだが、後者のWikipediaを読んでみると、その毒のメカニズムを解明したのが山梨大学元教授の劔邦夫だとかいてあった。どっかで聞いた名前だなともう少し調べてみたら、後年酵母の代謝振動について研究していた人で、元同僚もその代謝振動をやっていたこともあり、その名前を存じ上げていた。

Googleってみると上記の本を出版されているようで、ちょっと面白そうなので買って読んでみた。

どうも物理学の概念が好きな人のようで、複雑系や量子論を始めとしてかなり噛み砕いてい書いているのだが、逆にこの人本質的にわかってるんだろうか?と疑問になる。

基本的には彼が後年研究していた「代謝振動」の話が中心。「代謝振動こそが生命だ、とまでは言い切らないけど、これが大事よ。」というような話だ。

最初は「おっ!?」っという内容も見られ、私の仕事のブログでも取り上げようかとおもったが、読み進めるに連れて「引退した爺の戯言」であることがわかり、こっちのブログに降格した。

最後のほうは論文が通らなかったことをさんざんぼやいていて、「遺伝子パラダイム」のせいにまでしているが、そうじゃないだろう。妄想的すぎるのだ。

彼の中心的な仕事である酵母の代謝振動の話にしたって、「なぜ同調するのか?」が書かれていない。同調していない細胞の振る舞いは彼のやっている実験系では検出できない。となると細胞はお互いに相互作用しているはずなのだ。そして、それが代謝振動を生むメカニズムに組み込まれなければなるまい。

読みやすい文章なので一気に読めたけど、戯言として受け止めるしかない本だった。
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by hisaom5 | 2013-05-08 09:15 | 読書