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独り言シーズン5


by hisaom5
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研究費申請の書き方と申請に対する姿勢

今日は科研費の申請書の1つに文章を書き込んだ。

私が真剣に研究費の申請書を書くときには、以下のステップを設けている。左から右にいくほど完成度が上がっていくわけだが、必ずしもこの順番でやるわけではない。

構想(空想)、資料集め、項目の決定、モジュールの作成、申請書への書き込み、図の作成、トリミング、文章の校正

今日は申請書の1つが、ようやく書き込みの段階に入った。大体埋まったので後3つのステップで完成度を高めていく。もう一つの申請書はまだ構想段階。果たして間に合うのだろうか。

科研費申請の締め切りは来月の頭だが、それが終わるまでは他のことにエネルギーを注ぐ気になれない。だったらさっさと作ってしまえば良いのだが、上記のようにかなりステップを踏むので(しかも特に資料集めに時間がかかる)、そう簡単にも仕上がらない。しかも、書くなら絶対に良い物にしたいので、締め切りギリギリまで何とか良くならないかと粘ってしまうのだ。

今年は春先にも同様な真剣な申請書書きをやって、面接まで行ったのだが採択されず。面接資料まで含めるとかなりのエネルギーを使い、それが霧散した。

いろんな考えはあろうが、私にとって研究費はまさに死活問題。「とれたら研究がより贅沢にできる」というようなオマケ的なものではない。まさに死ぬ気で毎回書いている。うちの学生が、とある学内の先生に「君の研究室は研究費があっていいね。私のところはxxx円で何とかやっている。」と言われたらしい。研究費はどこからか降ってきたのではなく、必死で獲得してきたのです。だからあるのです。

そうでなければ研究が続けられないから、先に進まないから。特にラボのメンバーがやりたいと思った実験に予算面で制限をかけたくない。本当のことを言えば、思い切って研究費をドンドン使わせて新しいことにもチャレンジさせたいのだが、そのレベルにはなかなかなれない。

こういう状況は研究室を運営している限りずっと続く。気は一向に休まらない。前にも書いたような気がするが、これで長期ビジョンに立った良い仕事ができるわけがない。

とまあ愚痴を書いてはみたが、今書いている申請書の研究テーマは面白い。長期ビジョンにも立っている。でもこの必死の申請書でいただける研究費は2年でしかも少額。人を雇うことすら出来ない。まあこの2年でとんでもなく化けさせられたら、私の研究室の今後10年をになうビッグなプロジェクトになるかもしれない。期待は持てるテーマではある。

そういうことを一年に一度くらい考えても良いのかもしれない。いや、一年に一度は多すぎるな。数年に一度、にしてほしい。


by hisaom5 | 2014-10-20 19:58 | 雑記