独り言シーズン5


by hisaom5
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研究室のもつ技術、「クールさ」の共感

研究者ってみんなそうなのかもしれないが、私は(新)技術が好きだ。と言っても、研究機器のイノベーションにはあまり興味がない。遺伝子工学の技術が好きだ。私が自分ですぐに試してみれる、扱ってみれるからだ。

定期的にこの、「遺伝子工学新技術試してみたい欲」が湧き上がる。どうも今はその時期のようだ。3つほど新しい技術のネタを仕入れ・思いつき、仕込んだ。まあ、たいていは謳い文句や期待されるほどにはうまくいかないもの。ひとつはすでに暗雲が立ち込め始めている。

こういう遺伝子工学の新技術を試してみようとする際に、私の研究室はとてもよいシステムが出来上がっていると、我ながら思う。私が自分の思うようにラボでの実験ができるようになってから10年経つが、その間に培われてきた基礎的な技術が、新しい技術を導入する際のバックボーンとなっているのだなぁと、ここ数日実験しながら思った。

私は、新しい遺伝子工学の実験系を考えて、それを実現するためにプラスミドDNAを設計・構築するというのが大好きなようだ。そして、それに最適化している研究室が、今の私の研究室だと思うのだ。つまり、私は私が最も好きなことをやるために、今の研究室のシステムを構築しそれを維持しているのだ。それが、私の名前を冠した研究室の独自性。世界的に見れば大したシステムじゃないのだろうが、なんか気分がいいじゃないか。

先日、自分であるプラスミドを設計していて、ふと思いついた方法があった。最近の技術を使った方法で、私達が今まで苦労していたことを解決する方法。昨日、学生が1ヶ月かけて何とかできつつあるプラスミド構築の結果を持ってきた時に、それを思い出し説明した。この新しい方法は、その学生の1ヶ月の努力を無駄にするが、今後同様のものを作るときの手間を大幅に改善するし、できあがったプラスミドの使い勝手もずいぶんと良くなる。

その学生は、無駄になる努力を悔しがるわけではなく、私のアイデアに共感していた。この方法の「クールさ」が分かったのだ。私がクールだと思う技術のクールさがわかるラボメンバーがいるというのも、「自分の研究室って素敵」と思えて、気分がよかった。

新技術が導入されると、それまでの努力が霧散することがある。これが恐ろしくて、頑張って技術のサーベイをするのだが、今回の場合には(場合にも)もっと早く気づいておくべきだった。今試している3つの新技術のうち2つは「もっと早くに気づいていてしかるべき」だったものだ。私はちょっと悔しい。

まあそういうわけで、昨日今日と3つ目の新技術の「仕込み(プラスミド設計と合成)」をやった。うまくいくかは分からないが、やはりその結果を想像するとワクワクする(早く結果でないかしら)。おそらくこの方法は、私の研究室でのプラスミド構築における、今後の重要な選択肢の1つとなることは間違いないので、いつでも使えるようにしっかりと脳に刻んでおきたい。

明日から東京で研究領域の会議。半年ごとに見せなければならない成果があんまりなくて気が重かったが、「そういえばこのデータがあったじゃないか」と気付き、ポスターに入れた。どこでも発表していないデータ。内容の解釈は難しいが、ディスカッションには使えるだろう。これで気分が軽くなり、明日からの2日間を楽しく頑張ろうという気になった。あわよくば「皇居ラン」だが、時間あるかな。


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by hisaom5 | 2014-12-04 20:40 | 日記