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独り言シーズン5


by hisaom5
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つまらなくなった(?)私のブログ

最近、過去のブログを読みなおしたりしている。かれこれ12年近く書いている。

最初に始めたのは留学先で(ちょうどその頃、ウェブ日記とかブログのサービスが始まった)、留学先の体験を(自分で言うのもなんだが)面白おかしく書いていた。

帰国してからは、主にラボでの体験を書いていた。「システムバイオロジー」を始めたところだったし、エキサイティングなプロジェクトにいたので、いろいろと内部の事も含めて書いていた。

上記の頃は、まだブログが掘り起こされて「炎上する」ということもあまりなかった。おそらく、Twitterなどの、あっという間に世界に広まるSNSがなかったせいだろう。この1,2シリーズのブログは今は非公開にしている。かなり際どいことが書いてあるからだ。

次に、セルフプロモーションも考慮したシリーズ3のブログを始めた。このブログは、広い読者も意識しTwitterにも連携し、書評なども書いた。ブログにコメントがわりとついていた時代である。これは非公開にせずそのまま残している。

シリーズ4。大学に移り、ラボをセットアップする頃のことを書いている。これもTwitterに連携。ラボ運営やら学生の始動やら出張やらの日記に近いブログ。

この頃から、ブログの炎上が話題になり始めた。私も、これまでの立場とは違って「うかつなことが書けない」状況になってきたと思う。このブログには、公開と非公開が混じっている。そして、「うかつなことが書けない」立場が強まり、がんじがらめな社会の雰囲気も反映して、このブログも終了した。

現在のブログは、今も混迷しながら書いている。何が書けるのか、何を書いてはいけないのか、公開にすべきネタなのか、非公開にすべきネタなのか。TwitterやFacebookなどのSNSと連携すべきなのか(身分を明かすべきなのか)、あくまで身分は明かさず続けるべきなのか、アクセスが増えたら嬉しいのか、増えないほうが嬉しいのか・・・。

基本的には読者は想定せず、その日その日で自分の頭に浮かんだ「ブログに書こう」と思うことを書いている。昔もある程度そう思いながらやってきた。

以前、私のブログを長い間フォローしてくださっている方々に会って、「ブログが面白くなくなった」、「ネガティブなことばっかり書くな」などと言われることがあった。確かに、昔のブログを読んでいると面白いことを書いている。周りのいろんなことに感心したり、ムカついたりしたことをストレートに書いている。それはなくなった。

けど、それは「書かなくなった」というよりも「そんなことにいちいち感心したり腹を立てたりしなくなった」ということでもある。ブログに書くほどではないと思うようになったのだ。これは、「感性が衰えた」とも言えるのかもしれないし、「大人になった」と言えるのかもしれない。

そして、今私が書いていることは、今の私が日々考えていることそのものだ。敢えて読者を想定して何かを書く必要はない。自分の書きたいことを書く。それが私のブログなのだ。私の書いた内容に価値を見出す、私と同じような人生のステージにいる人もいるかもしれない。そんな人には少しは役に立つかもしれない。

ただ、そんなこととは無関係に、数年後の私にとっては、自分を振り返る財産となることは違いない。だから書く。

まあしばらくは、ブログで何を書くか、暗中模索が続くのだろう。

ーー

この話題に関係して、ふと気がついたことがある。寺田寅彦氏が書いた「ジャーナリズム雑貨」である。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2492_10275.html

ジャーナリズム(特に新聞記事)は、実は、文章として印刷されるものではあるが、「消え物」である。賞味(消費?)期限は非常に短い。ウェブ上に載せられた新聞記事も、しばらく経つとリンクが切れる。新聞記者は、ある程度そういう覚悟で、記事を書いているのだろう。

ブロガーも、ある程度の期間が来れば、(半ば自動的に)記事を非公開にすれば良いのかもしれない。そうすれば、自分の書いたこと全てに責任を持たなければならないリスクは下がる。過去のブログを切り離してきた私のやり方はあながち間違っていなかったように思う。

実際、過去のブログが残っていると悪い影響があることもある。よくあるのはパソコンでトラブった時に検索をかけて、引っかかってきたブログ記事が、実は過去のOSであって今に適応していないというような状況である。まあ、過去のOSを使い続けている人が同じトラブルで検索しないとも限らないので、この記事を閉じるべきかどうかは悩ましいところではあるのだが・・・。記事の検索に「新しさ」というパラメータを加えればよいのかもしれない(出来るかどうか知らないが)。

いずれにせよ、そういう「過去を切り離す」構図のブログなら、割とちゃんとオープンにできそうな気がしてきた。アクセスの多い記事だけは、残していく形にするとか。
ちょっと考えてみよう。


by hisaom5 | 2015-01-23 21:41 | 雑記